錦糸町の墨田区総合体育館で観戦。
ちょっと小さい箱で、来場者数2500人くらいで、ほぼ満員だった。
会場をうめつくす、黄色黄色黄色。
おおっ、墨田区開催でもこんなに来るのね。
まあ渋谷から近いしね。
声援も大きいし、アットホーム感があるなあ。
「ゴー!! ブレックス!!」
え?
えええっ~~!?
栃木ファンかよ!!
アウェイなのに、栃木ファンのほうが多い異様な状況。
サンロッカーズ側の席に座ったのに、前、横、後ろが栃木ファンだった…。
もちろん渋谷ファンもたくさんいたんだけれど、栃木ファンの熱気と一体感は半端ない。
サンロッカーズ渋谷 64✖ - 〇87 栃木ブレックス
渋谷は特に洗練されたことができるわけでもないのに、洗練されたことをやろうとするところが気になる…。
強さとか戦略の問題じゃなく、意識の問題というか…。
アルバルクみたいに個人が組織のために動くシステマティックなバスケ、
三河みたいに、個人が自分の得意なことをとにかくやりまくるバスケ、
千葉みたいに個性的なタレント集団が走りまくるバスケ、
川崎みたいにある程度、どこで攻めるかをチームが共有していて、そこで勝負するバスケ、
栃木みたいに、その瞬間瞬間で意識を共有して、全員がその瞬間チームがやりたいことのために全力を尽くすバスケ、
やっぱりそれぞれチームのカラーがあって、例えば「個人の力を集めてチームにするか」「チームのために個人の力を利用するか」とかも同じようでいて、ぜんぜんチームの力学みたいなものが違うから、動きで何となく伝わってくる。
渋谷は、そういうのがほぼない。
どのプレイを見ても「何のためにそれをやっているのか」というのが、よくわからない。
今回の試合で言えば、第三クォーターからダブルチームにいったんだけれど、第二クォーターでは余りうまくいっていなかった栃木のオフェンスがダブルチームにいったことで空いた人がイージーにシュートが打てるようになってしまった。
結果的にリズムにのっていなかった栃木をリズムにのせてしまった。
これは「結果的に上手くいかなかった」から指摘しているのではなくて、「なぜ、あの場面でダブルチームにいったのか」という質問に対して「状況を変えたくて、何となくやってみた」以外に、何かあるんかいな? ということがわからないところが問題だと思っている。
ディフェンスはまあまあ上手くいっていたんだから、そこをなぜ修正したのか、わからないんだよな~~。
あとディフェンスに力を入れるなら、山内は下げたほうがいい…(すまんね)とか、したいことに対してとっている方法がバラバラだから、したいことが成功しないんじゃ……と思うんだよね。
スタッツ見ても、とりあえずサクレにボールを集めるのが一番現実的な戦い方、というのは明らかなんだけれど、それもはっきり見えてこない。
ギブスとのマッチアップのときはともかく、ロシターが相手のときは、サクレのポストプレイ中心でいいと思うだけどね~。
全員、自分が思い付いたことを好きなようにやっているのに、やりきる自信もないみたいな、ものすごく残念なことになっている。
ハーフタイムのときも、栃木は五分前には全員がコートに出て練習していたのに、渋谷は一人二人とポツポツとコートに出てきて、残り4分きったところでも四人くらいしか練習していなかった。
これを見て、今日の試合はもうダメだと思ったよ。
作戦を話し合っていたのかもしれないけれど、それなら全員がギリギリに出てくるだろ~。
第三クォーターは、ディフェンスがんばっていたけれど、最後の最後までタフなことができるかって、こういうところにあらわれる気がする。
厳しいことばかり書いたけれど、渋谷はもう少し強いチームだと思うんだよ。
少なくとも、栃木とこんなに点差がつくチームではないと思うし、こんなに勝てないチームでもないと思う。
栃木と渋谷の違いは、チームとしてのまとまり、意識の共有、勝利への執着心、それだけだと思うから歯がゆい。
サンディーやチアの人は、一生懸命やっている。
もう少し「何がなんでも勝つ」という姿勢でがんばって欲しい。
今日は、昨日の負けを活かした試合で勝てるかな? 期待しています。
おまけ:サクレの話
青山学院に試合を見に行ったとき、小さい子の相手をしている姿が印象的だった。
普通は手を振るくらいだと思うんだけど(試合前だったし)話しかけたり、ボールに触らせてあげたりしていた。何より話しかけるときに、ちゃんとしゃがんで目線を合わせているのがすごく良かった。
子供好きで優しい人なんだなあ。
元々、いい渋谷の要になるようないい外国人選手だな、と思っていたけれど、それ以来好感度がグッと上がった。
チームの閉塞感を打開するためにも頑張ってくれ。